ODする前の私1

神奈川県横浜市に雪が降った。

1月22日の事だった。

 

痩せこけて顔がボロボロの猫がうちの前にいた。

 

「え…この子なんだ…?」

 

とりあえず野良っぽいのでうちの中に入れて

ご飯を入れた。この雪の中にほって置いたら死んじゃうとおもったのだ。

 

ガリガリでご飯をあげるとガッツついた。

 

「かわいいなぁ」

 

茶トラの猫ちゃんだった。

 

うちに元からいた(にゅーちゃん)猫は興味津々だった。

 

猫の臭いがきつかったのでお風呂に入れてあげてちゃんと乾かしてあげてゲージに入れてヒーターに当てさせた。(ちゃんと水をゲージに入れて)

 

「何この猫!」

 

母さんだ。

 

「雪の中で拾っちゃって…可愛そうだったから…」

 

「そうだねぇ…でも本当この雪の中追い出すと死んじゃうよね…」

 

そしたら母さんは猫缶詰を持ってきて

食べさせてやってた。

 

「でも病院連れてかないと」

 

エイズとかだったらにゅーちゃんにもかかっちゃうよ。次の休みの日連れていこうか」

 

「ありがとうううぅ…」

 

 

そして病院。

 

エイズですね」

 

「あぁ…やっぱり…」

 

「あと栄養失調だね。飼うってなったら市が1週間なら病院代出してくれるんだよね。どうする?飼います?」

 

私はすごく険しい顔して母さんの顔みた

 

「…わかりました。飼います」

 

私はうれしかった。

一つの命が救った気がした。

 

 

「名前どうします?」

 

「うーん…」

 

「1代目猫がにゃーちゃんで今いる猫がにゅーちゃんだから、にょーちゃんでいいんじゃない?」

 

「嫌だよ!wwおしっこちゃんじゃん!w」

 

「じゃあにょんちゃんで」

 

「おいいいいいいいいいいい」

 

にょんちゃんのいない一瞬間ははやくて

すぐ迎えに行った。嬉しくて嬉しくて。

うちに引き取れるのが嬉しくて

走って動物病院へ迎えに行った。

 

「点滴打ってたんだよね

つらかったね…」

 

とお医者さまが言う。

 

「がんばったね。にょんちゃん」

 

初めて飼った猫ゲージでうちに持って帰った。

 

「にょんちゃん、今日からちゃんと家族になるんだよ〜!嬉しいね〜!!」

 

あったかい床暖房の上でゆっくり眠ってる。

 

次の日ご飯を食べなくなった。

 

「あれ…食べないの…?ウェットご飯やで…」

 

にょんちゃんがぐったりし始めた。

にゅーちゃんは横で寝始めた。

 

2人そんな仲良くなかったのに。

 

にゅーちゃんがにょんちゃんの

頭を毛繕いしていた。

 

「かわいいなぁ」

 

ずっとにょんちゃんは動かずにぐったりしていた。母さんが病院に連れて行ってもご飯は食べなかった。

 

「(死んじゃうのかな…)」

 

「にょんちゃん…」

 

「もう大丈夫だよ」

 

「ごめんね。」

 

「つらいよね」

 

「大事な家族だからね」

 

そう言ったらにょんちゃんは急に苦しみ出した

 

「ママ!!ママ!!ねぇ!!」

 

そしたらにょんちゃんはガタッと

力が抜けた…。

 

「にょんちゃん…?にょんちゃ…ん…?

にょんちゃん!にょんちゃん!!!」

 

母さんは私を止めた。

 

「にょんちゃん…。」

 

私は声にならない声で叫んだ。

 

 

 

 

 

「ッッ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」

 

 

 

 

 

そのあと私はインスタライブを開いた。

 

誰かに言いたくて。

この辛さをわかって欲しくて。

 

「にょんちゃんが死にました…」

 

みんな驚いていた。

コメントなんて来なかった。

 

ただ私が泣いて配信するだけの

ただの見てて辛くなる配信をしてしまった。

 

「ごめんなさい…ごめんなさい…」

 

コメントが来た。

 

「にょんちゃんは幸せだったと思うよ。

外で寒い中死んじゃう猫ちゃんとかいるんだし

にょんちゃんは名前もつけてもらって

暖かい家の中で家族って存在に見守られて

死んじゃって幸せだったと思うよ。」

 

私はこのコメントをみて

大泣きをした。

 

幸せだったかな…

ごめんね…

幸せだったならよかったよ…

ありがとう…

 

私はゆっくりにょんちゃんの死体を撫でた。

 

その次の日か明後日

そして火葬をした。

 

骨になったにょんちゃんはうちの玄関に置いて私たち家族を見守ってくれてる。

 

続きます。